相続とは、ある人が亡くなったとき、その人(被相続人)の財産を一定範囲の親族(相続人)に受け継がせることです。財産の中には、預貯金や有価証券をはじめ不動産など以外にも、借入金や未納の税金といったマイナスの財産も含まれます。

財産を受け継ぐ際に、相続税として国に財産を取られてしまうのです。
そのままの財産を税金と持っていかれると、損をしてしまいますよ。しっかり、費用として利用した後に相続税として国に納めましょう。

そこで、葬式費用控除の手順をご紹介します。
まず、被相続人の死亡(相続開始)を知ったら相続人は7日以内に死亡診断書を添付した死亡届を市区町村長に提出します。

続いて葬式等が行われますが、葬式費用の領収証等は整理・保管をする必要があります。葬式費用は相続税の課税価格の計算上控除できるからです。疎明資料として領収書等は申告時まで大切に保管しなければなりません。  

もう少し詳しく相続税の課税価格を算出するまでの流れを見てみましょう。
被相続人の財産は、本来の財産、みなし相続財産(生命保険金や死亡退職金等)、3年内贈与財産の合計からなります。そこから非課税財産(死亡生命保険金のうち一定額など)、債務・葬式費用を差し引いた額が「課税価格」となります。そして課税価格が基礎控除額より大きい時は相続税がかかります。また課税価格が基礎控除額と同額か小さい時は相続税がかからないことになります。  

葬式費用には一体何が含まれるのでしょうか。
債務控除の対象となる葬式費用は、

  • 通夜費用
  • 本(密)葬費用
  • 埋葬
  • 火葬
  • 納骨の費用
  • 戒名料
  • お布施
その他葬式前後に生じた出費で通常必要と認められるもの、死体の捜索、運搬費用等です。

控除できない費用は、

  • 香典返戻費用
  • 法会(初七日、四十九日)費用
  • 会社が負担した社葬費用
  • 遺体解剖費用
  • 墓碑
などの購入費用などです。  

葬式費用控除は相続税申告書を作成することで認められます。
葬式費用の明細欄に記入の仕方は、葬式費用の負担者の氏名、支払先(寺、葬儀社、酒店、商店など)、支払日、金額となります。

これらの支払いを裏付ける資料は必要です。
領収書は形式が整っているか、請求書と領収書の日付に不自然な点はないかなどに注意してください。

葬式費用の負担者は二名、三名となっても問題ありませんが相続税申告書に負担する人の氏名と負担する金額を記入しなければなりません。

明細欄には負担することが確定していない葬式費用の欄がありますが、ここに記入するには相当の理由が必要になります。  

葬式費用は、被相続人の債務ではありませんが、相続に伴い相続発生時に生ずるものとして、相続財産から控除することが出来ます。したがって、相続放棄した者、相続権を失した者も葬式費用については実際に負担した金額を遺贈により取得した財産から控除することが出来ます。

お葬式などでどうしても気持ちが焦りがちになります。喪主も努めなければならないと思います。しかし落ち着いたら相続税の申告をしなければなりません。その時には領収書等が欠かせません。

人任せにするのではなく、忙しい中にも慎重に務めていただきたいと思います。