家族、または親族に不幸があった際、往々にして時間が慌しく過ぎていくように感じます。また、人が亡くなるとお通夜から告別式までの日程を当家が決めなくてはなりません。日程を決める時はどの当家も悲しみの中にあったり、場合によっては混乱していたりとなかなか落ち着かないものですが、お通夜、葬儀、告別式、それぞれに故人とゆかりのある人が集まり、故人との最期の時間を過ごしてゆきますので、当家ならびに親族がある程度落ち着きをもって日程について考えてゆく必要があります。

お通夜と告別式、それぞれにまつわる様々な打ち合わせも行いながら、悲しみと忙しさのはざまで、どのようなことに着目して日程を決めて行けばよいのか、「特に不幸ごととは縁のない今」のうちに、ご自分で考え、またはご家族で話し合い、お通夜~告別式までの日程を考えてみましょう。

告別式前:亡くなってからお通夜までの日程

まず、初めに気を付けておくことは、「人は亡くなってから24時間経過してからでないと火葬ができない」という点です。その点を踏まえ、葬儀会社の人とともにお通夜から葬儀告別式、そのほかの日程を決めていきます。

時間帯によっては亡くなった当日中にお通夜を行う当家もありますが、葬儀会社との打ち合わせに始まりお通夜までに決めなければいけないことや準備しなければならないことなど、様々な取り決めを済ませなければいけないため、お通夜から告別式までの日程は早急に決めなければいけない、という考えはいったん捨ててみてください。

また、親族やお勤め先などといった関係各所に連絡をしたり、寺院へのお通夜・告別式の依頼なども行うので、当日中にお通夜で次の日に告別式を…といった詰め込み型の日程はできれば避けた方が良いでしょう。

そこで、近年は時代の流れとともに減ってきた「仮通夜」にあたる時間を告別式までの日程の中に盛り込むようにします。

お通夜・告別式を決める前に日程の中に盛り込みたいこと

先の項で述べた「仮通夜」ですが、本来は当家親族が故人のもとに集まり、近しい身内だけで夜通し故人とともに過ごす儀式のことです。俗にいうお通夜は「本通夜」となり、葬儀告別式同様に親族以外の方の参列を迎え入れる儀式となります。この仮通夜と本通夜の区別があいまいになってきた地方もありますが、お通夜から告別式の日程を決めるというのは本当に慌しく、故人との時間をゆっくりと過ごすことが難しくなってきます。

仮通夜と本通夜を表向きに分ける必要がありませんが、身近にいた家族、親族、また遠方でなかなか故人と会うことができなかった親族の人のための時間ととらえ、仮通夜にあたる時間を設けてみてはいかがでしょうか。特に近年では親せきが遠方に住んでいて日程的にお通夜や告別式に間に合うかどうか、といった悩みが多く聞かれています。日程を決める当家としては、皆にそろって故人の下に駆けつけてもらいたいものです。そのためにも、亡くなってからお通夜・告別式に至るまでの日程はある程度の余裕を持って考えましょう。

お通夜を終えたら葬儀告別式。日程を決めるのは急がないとダメなのか

家族や親族だけが故人との一緒の時間を過ごした仮通夜の日が過ぎますと、今度は故人と縁ある方々が故人を偲んで集まってくれます。ご縁が深い方ほど遅くまで故人の傍にいてくれることも多いでしょう。

「夜を通す」という言葉の通り、夜通し故人との時間を過ごす人のことを考えて葬儀告別式の日程を決めてゆきます。希望の時間帯などは事前に葬儀会社へ当家からある程度の指定ができることもありますが、ご寺院のその日の予定、また火葬上の稼働状況も考えると、なかなか希望の日程で告別式の時間が決まるわけではないということを覚えておきます。

どうしても時間帯がその時間でないと!という状況の時は、思い切って日程を変えてもらうのも一つの方法です。親せきの方が遠方で帰ってくるまで時間がかかるということがあれば日程を決める際に葬儀会社の方にそう伝えてください。お通夜から葬儀告別式が必ずしも亡くなった当日のお通夜をして次の日が葬儀で、という流れでないといけない、ということでは決してありません。

急がずにお通夜から告別式の間、故人とともにある貴重な日程を

誰かを亡くした後、残された人たちはまず様々な準備に追われることになります。これは致し方ありません。その慌しさを踏まえ、亡くなってからお通夜までの間に少し落ち着ける時間を設けてください。そうすることによって、故人のことをきちんと祈り、最期に向き合えるのではないでしょうか。

都心部では暦の六曜の影響は少なくなってきましたが、地方ではまだまだ六曜に準じてお通夜から告別式の日程を決めて行っています。間に友引が入ると1日余分に過ぎることになりますが、亡くなってからお通夜までの時間、少し休憩の意味も込めて故人と最期に向き合ってください。

火葬が早く行えるのに越したことはありませんが、当家にしてみればやはり最期の瞬間まで故人の顔を見てあげたいと考えるでしょう。そのためにも、お通夜から告別式、火葬場までの日程を少し遅らせて問題はありません。仮通夜の制度を現代にも生かし、亡くなった人をゆかりの深い方々で偲んであげるという少し心に余裕を持ってお通夜、葬儀告別式に臨んでください。