お葬式のお知らせは突然にやってきます。そうした急なお知らせを受けた時にも困らないように、お葬式に必要な持ち物は常時そろえておきたいもの。

ですが、一方で「お喜びごと用ならともかく、不幸ごとのために物を揃えるのはなんだかお葬式を待ってるみたいで感じが悪いかも…縁起もよくなさそうだし」という声や考えで揃えることを躊躇する方も少なくありません。もしくは、遠方や出先で知らせを受けたために自宅へ帰る時間が取れずに葬儀場へ直行しなければならなくなった、という場合もあり得ますね。

どちらの場合も急遽その時に持ち物を購入して揃えることになると思いますので、どんなものを揃えればいいのか、また揃えるときにどんなことに注意すればいいのかを事前に覚えておきましょう。

男女共通の持ち物

男性・女性に関わらず、お葬式に必要な持ち物は下記になります。

  • 香典袋
  • 香典用袱紗
  • 数珠(念珠)
  • ハンカチ

この4点です。

最近ではこの4点の持ち物は(品質にこだわらない場合のみですが)比較的すぐに購入することが出来る様になってきました。

ゆえに突然のお葬式であっても、どの時間帯でも、すぐに準備することが出来る持ち物になってきました。

ただし、急に購入しなければいけなくなった時ほど注意が必要です。

間に合わせるためにと慌ててお店に駆け込んで買って来たはいいけれど、「よく見ると葬儀にふさわしくない持ち物だった…」ということにならないように細心の注意を払いましょう。

特に数珠やハンカチは男性用と女性用がありますので、きちんと確認して購入してください。また、購入しないでご自宅にあるものや家族からの借り物などで持ち物を間に合わせようとする場合も気を付けましょう。

意外な点や見落としがちな細かい点でお葬式にふさわしくない物とみなされる場合があります。


男性用の持ち物・身に着けるものとその注意点

男性がお葬式に参列するときに用意する持ち物や身に着けるものは女性に比べて少ないですが、その分ちょっとでも派手なものを用いると目立ちますので注意しましょう。見落としがちなのが靴や靴下といった足回りの物。会館でのお葬式が多くなった近年では、それに伴って椅子席で式が行われますが、お通夜などは今なお和室で行う場合が多いので靴を脱ぐ可能性はゼロではありません。何気なく履く靴下も、お葬式の際には黒の靴下で臨みましょう。

加えて、ネクタイピンやカフスボタンといった小物も光るものや派手なものは自分が思う以上に他人の目につきやすくなりますので控えるようにしましょう。

また、男性の場合は会社関係者としてお葬式に参列する可能性も考えられます。その際、お香典やお返し物、お供え物の取りまとめなどで会社の担当窓口となって葬儀社の人と接する場合もありますので、念のために持ち物の中に名刺を加えておくと後々の業務連絡などがスムーズに進みます。

女性用の持ち物・身に着けるものとその注意点

女性は普段から男性よりもこまごました持ち物が増えがちです。それはお葬式でも例外ではありません。

そのため、そうした小物が入るバッグを用意しておく必要がありますが、そのバッグの生地やデザインに注意しましょう。エナメルやスパンコールなどが含まれた光沢のある生地でできたもの、冬場に用いがちな毛皮もの(フェイクファーも含む)は避け、フォーマル用を基準に落ち着いた黒のバッグを選ぶようにしましょう。

また、ハンカチも黒の無地を心がけましょう。香典袋用の袱紗も黒や紺、紫の無地のものを用いてください。

女性も男性同様に足回りのものは見落としがちです。季節にかかわらず洋装の場合は黒のストッキングを用意します。この時ももちろん、派手な柄や網目の大きなものは避けましょう。また、靴もバッグと同じように光沢のある素材のものは避けます。かかとが低いローヒールのパンプスがおすすめです。

そしてもう一つ見落としがちなのがアクセサリー類です。アクセサリーはお葬式の持ち物の中でも特に控えたいもの。身に着けるなら結婚指輪とパールのネックレスのみにするぐらいの意識ちょうどいいぐらいです。

急に揃えなければいけない時ほど十分な注意

結婚式と違ってお葬式の持ち物は「黒・落ち着き・光らない」物を選ぶことが重要なポイントです。急に揃えなければいけない場合、お店によっては納得のいく商品が購入できなかったり取り扱いがなかったりと不都合が生じる場合もあり得ますが、そうした中でも注意点を抑えて選べば、お葬式の場でもマナー違反にあたる可能性は極めて低くなります。

また、おうちにあるものをお葬式の持ち物として用いる場合にも上記に述べたポイントを頭において確認しておけば、急なお葬式であっても出費を抑えることができます。

お葬式は故人を偲んで多くの方が集まる場です。黒であることや光らないものを用いるということは、常識云々ということよりも落ち着いた色でここにいる全員とともにご当家が持つ悲しみを分かち合うということにもつながります。
急なことで「これしかなかった…」ということのないよう、本来はできれば事前に揃えておきたい持ち物一式ですが、状況によってはそれもままならないこともあり得ます。そうした時ほど、持ち物を揃える前に気を付けることをしっかりと頭に置いてお葬式に臨みましょう。